産経デジタル 2013.11.21 01:18

「犠牲が法律を変えた」 事故遺族ら喜び 危険運転新法が成立

 自動車運転死傷行為処罰法の成立を受け、交通事故の遺族らが20日、都内で記者会見し「大きな一歩だ」などと喜びを語った。

「娘たちの犠牲が法律を変えた。『おまえら、すごいことしたんやで』と心の中で叫んだ」

京都府亀岡市の集団登校事故で娘を亡くした中江美則さん(50)は、成立の瞬間を振り返った。

中江さんは、無免許運転が危険運転致死傷罪の適用対象にならなかったことに不満を述べながらも、「今まで、亡き娘たちにどう言葉をかけていいか悩んでいた。娘たちの無念をどう晴らしてやれるか、と考えてきたが、こうして法案が成立したことは前進だ」と評価した。

栃木県鹿沼市で起きたクレーン車事故の遺族会代表を務める大森利夫さん(49)は「命の重みに目を向けた法改正が実現できた。犠牲者を出さない交通社会になってほしい」と訴えた。

飲酒ひき逃げ事故で次男を失った大分県国東市の佐藤悦子さん(62)は「同じような事故で奪われた多くの命と引き換えにできた法律」と強調。「成立で満足するのではなく、しっかり運用されるよう見守っていきたい」と力強く話した。

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